海辺の読書記 -10ページ目
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夏の庭

著者: 湯本 香樹実
タイトル: 夏の庭―The Friends
大人も子供も感動出来る素朴な童話。
小学6年生の少年3人組が、町外れに住む老人の「死ぬ瞬間」を見るために観察し始める。少年たちが観察し始めた頃は今にも死にそうな、張りの無い生活を送っていた老人は、日に日に元気になっていき、少年達はいつしか老人と深い交流をするようになっていた。

この作品には、「小さい」事に色々な良さが集約されている気がする。
「小さい」というのは、例えばどこにでもいるような少年たちと、どこにでもいるような老人の、小さくもかけがえのない交流など、この作品では、ほんの僅かな人達の、ほんの僅かな時間をクローズアップして書いている。
また、この文庫は字が大きい上に、僅か200ページ程しかないため、1日読んでいれば読み終わってしまうが、少年たちの夏が短くも充実しているように、内容はとても充実していて、少し読んだだけでこの作品の世界に浸ってしまう。

爽やかな読後感を求めている方に是非お勧めしたい一冊。優しい気持ちになれます。

改装完了

やっと画像を大きく表示出来ましたー。
というか、アメブロでアップすると必ず小さくなってしまうため、別のサーバーにアップしたのですが・・・。結局何がいけなかったかは分からず。

松下村塾


著者: 古川 薫
タイトル: 松下村塾

幕末、長州藩の高杉晋作・久坂玄瑞・伊藤博文・山県有朋など、日本を動かす人材を育てたのは、物置小屋を改造して作った「松下村塾」で教えた吉田松陰だった。
この本では、松下村塾を軸に吉田松陰と塾生との関わりを書いている。逸話などを交えているため、微笑ましい松下村塾での「日常」も伺えて良い。
専門書ではあるが非常に面白く、読みやすく書かれているため、吉田松陰の事を詳しく知りたい方にお勧め出来る一冊。

カウンタが付きました

今日はアメブロのカスタマイズを頑張ってました。
とりあえず、むーさん のブログのわかりやすい説明記事を参考にさせて頂き、カウンタを設置!
まあ、このブログにいかにお客様がいらしてないか露呈するようなもんですけど(暗

調子に乗ってトップ画像を変更しようとしましたが、何故かアップロードする段階で画像が小さくなってしまい、断念。うーん、何がいかんのだろうか。

天切り松 闇がたり

著者: 浅田 次郎
タイトル: 闇の花道―天切り松 闇がたり〈第1巻〉
浅田次郎の、大正ロマン溢れる小説。1~3まで出てます。ちなみに、「天切り」とは屋敷の天井を奇麗に切り取って進入するための盗みの技術の事、「松」とは主人公・松蔵の事、「闇がたり」は六尺四方にしか聞こえないという夜盗の喋り方の事です。
留置所にやって来た謎の老人は、かつて「天切り松」と呼ばれた高名な義賊。「やい、若えの。こうして噂でもねえ騙りでもねえ本物の天切り松に出会ったおめえは果報者だ。」というと留置所の若者たちに自分の青春時代を振り返って語り始める。

この作品は、読んでいると本当に止まらなくなる。この作品を面白くしている要素を挙げるとキリがないが、魅力的な登場人物や感動的な話、読みやすく秀逸な文章等により、他の小説には無い痛快さを実現しているのではないかと思う。
「面白い」と素直に思える作品が読みたい方は、是非この本を読んで欲しい。

ところで、3巻の文庫化はまだですか集英社さん・・・。

江戸時代に習おう

著者: 石川 英輔
タイトル: 大江戸えねるぎー事情
あかり・水・米・魚・野菜・着物・住まい・・・・等、全23項目について、今の暮らしと江戸時代の暮らしを、「どれくらいのエネルギー消費で暮らしていたか」という観点で比較してまとめてある本。
この本を読むと、自分たちのご先祖様は、貧乏でも、発達していて「エネルギー消費の少ない」、賢い生き方をしていた事がよくわかる。

このブログは書評ブログなので、「本」という項目について少し紹介したい。
この本によると、日本人は江戸時代の頃から既に本が大好きだったらしい。しかし、当時の本は今と比べてとても高価だったため、「貸本屋」という商売が活躍した。貸本屋は、とくい先に本を貸すため、江戸を歩き回っていたという。庶民だけでなく、本が好きな大名も、新しく本を買うのではなく、貸本を読んでいたというから驚かされる。
本が随分安くなった今の時代も、ご先祖様と同じように本を大切にする心は忘れないでいたい。

インドの神秘

僕は、一週間カレーを食べ続けても多分大丈夫だろう、という程にカレーが大好きです。といっても、普段食べるのは、ほとんどチンするだけのレトルトカレーですが。(しかしレトルトカレーの水準は非常に高いのです)
しかし、今日は天気もよく、爽やかな休日。ひとつ清々しい気持ちでカレーを作ってみようじゃないかという事で、ルウを使わないインド風チキンカレーを作ってみました。
ルウを使わないというと非常に難しそうなイメージですが、スパイス・鳥肉・ホールトマト・ヨーグルト等を煮込むだけで作れます。
肝心な味ですが、ホールトマトの影響力が強かったらしく、スパゲティのミートソースを彷彿とさせる感じでしたが、コクがあって美味しかったです。
皆さんも是非お試しあれ。

curry

竜馬がゆく

著者: 司馬 遼太郎
タイトル: 竜馬がゆく〈1〉
 「竜馬がゆく」は、僕が初めて読んだ時代小説。坂本龍馬の生涯にスポットライトをあて、1~8巻で幕末の動乱が展開していく。
 この作品の良いところは、龍馬の個性がよくとらえられている所だと思う。髪はグシャグシャ、風呂にもろくに入らない、論議に熱が入るとおかまいなしに唾を飛ばしてくるという、とてもだらしない龍馬だが、国を動かす事となると、次から次へと手を打っていく、というように、迷惑なところも偉大なところも、全てをひっくるめて魅力的に描かれている。
 また、この作品は龍馬と誰かが出会うシーンを、とても細かく、面白く描いていたと思う。例えば、勝海舟や西郷隆盛と初めて出会うシーン、越前藩藩主・松平春嶽に大胆にも金を借りに行くシーンなどは緊張感に溢れ、読んでいて鳥肌がたつ程のもの。
 思えば龍馬の仕事は、人との「出会い」や「協力」で大成していったものなので、非常に良いところをついて面白い小説に仕上げているという感じがする。

第一冊目。

著者: R.L. スティーヴンスン, R.L. Stevenson, 海保 真夫
タイトル: ジーキル博士とハイド氏

二重人格で同一人物なジーキル博士とハイド氏の、人間の善と悪という二面性をテーマにした作品。
ジーキル博士の「善と悪が混合している普通の人間から、善と悪を分離させたかった」というような主張はなかなか面白かった。
非常に面白かったが、作品があまりにも有名なため「ジーキルとハイドが同一人物」というオチを知っている状態で読んだので、「どうなるんだろう」というよ うなワクワク感がなかったのが残念。
「そうだったのかー!」という風に驚愕してみたかった。

newブログ

皆さんこんにちは。新しくブログを始めた塩と申します。
読んだ本(多分時代小説が多いです)をどんどん紹介して行こうと思っております。
塩の読書ペースにより更新が左右されるので、ゲームにのめり込んでたりすると、そちらの話題ばかりになるかと思いますが、宜しくお願いします。
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